本日の茗荷谷は、小児二次救命のPEARSプロバイダーコースと、医療者向け一次救命処置講習のBLSヘルスケアプロバイダーコースが同時並行で開催されました。
今回はBLSヘルスケアプロバイダーコースについてご報告します。
今回はキャンセルの方もいたので、最終的には受講者は5名。
医師、看護師2名、そして医療のバックグランドを持たない方が2名。
茗荷谷コースのおもしろいところは、いろいろな立場の方がいて、
そして遠くからわざわざ来てくださる方が多いという点です。
今回も関西方面からいらしてくださった方がいました。遠いところどうもありがとうございました。
コース中にこんな質問がありました。
「意識がなくて人を呼んだけど、いつも通りに息をしていて、脈もあった場合はどうしたらいいんですか?」
たいへんにいい気づきだなぁと思いました。
BLSヘルスケアプロバイダーコースもそうですが、心肺蘇生講習というのはだいたいが「意識なし、呼吸なし、脈なし」がお約束になっています。
つまり心停止を起こした状態、というのが大前提なのです。
心肺蘇生講習ですから、それは当たり前といえば当たり前なのですが、現実的には本当に心停止の人に遭遇するよりは、ただ意識を失っているだけで呼吸も脈もあるという場合の方が多いかもしれません。
そんなときにどうしたらいいのかを学ぶのが「ファーストエイド」です。(さらに言えば医療現場で心停止を未然に防ぐための患者評価・安定化を学ぶPEARSプロバイダーコースです)
アメリカ心臓協会でもハートセイバー・ファーストエイドという教育プログラムがあって、ここ茗荷谷でも毎月開催しています。(ちなみに明日、あります)
ファーストエイドは、ケガや急病、環境要因による危機に対応するための術を学ぶコースですが、広義には心停止も内包しています。心停止にならないように未然に防ぎ、いざ呼吸停止・心停止になったときは心肺蘇生法を実施するという、一連の流れで教えていきます。
ですから、本来はファーストエイドの一環としてCPRを教えるべきなんでしょうけど、そうなると内容的に結構盛りだくさん。AHAのハートセイバーファーストエイドをフルコースで行うと、7ー8時間はかかります。
そこで本当に緊急性のある救命処置として心肺蘇生法だけを切り出して指導しているというのが本当のところなのかもしれません。
興味がある方は、ぜひAHAのハートセイバーファーストエイドコースの受講も検討してみてください。
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